父へ 10代以下 岩手県 第4回 金賞

とうちゃんへ
久保 美優 様 10歳

 とうちゃん、今、どこにいるんですか。美優と姉ちゃん、母ちゃんは、毎日とうちゃんが帰って来るのを、いのっています。

とうちゃんといっしょにやっていたサッカーを、きちんとやっています。リフティングや、パス回し、など、いろいろ教えてくれたね。すごく、うれしかったよ。今は、とうちゃんの写真を見たり、いろいろと、思い出しているよ。

みっつさんも、消ぼうの人達もみんな待っているよ。サッカーのみんなも、かんとくも、たくさんの人が待ってるよ。だから、早く帰って来て。

今は、夏休み中だよ。今年は、ももちゃんや、東京一家がせいぞろいするんだよ。

学校の先生も、小鎚のばあちゃん達も毎日待ってるから。いつも、とうちゃんが帰って来るのを、待っているから。気をつけて、安心して帰って来てね。

毎日、帰って来るのを、待っています。だから、早く帰って、来てください。みんなが待ってるから。これからも、とうちゃんが帰って来るのをいのっています。

 

※金賞を受賞した「とうちゃんへ」には、久保美優さんの伯母様のお手紙が添えられていました ので、併せてご紹介いたします。

 

【作品同封の伯母様からのお手紙】

初めまして。私は久保美優の伯母です。本人がどうしても作文を書きたいとのことで、あて名などを書くのを手伝いました。美優が気持ちを出せる機会があったことに感謝しております。 美優は、3月11日の東日本大震災で父親が消防団員として活動中に行方不明となり、半年が過ぎてくると、父親がもう帰ってこないだろうという不安が強くなりつつ、その気持ちをどこにも表すことも、ぶつけることも出来ずに不安定な生活をしています。私が買った雑誌にこの募集が載っていたので勧めてみました。まとまりのない文章ですが、父への想いを精一杯にぶつけてみたようです。 人間、愛する人がいなくなることへの不安はありますが、幼い美優には理解するのにまだまだ時間がかかると思います。しかし、このように書いて表すことが出来ることで、ストレスが少なくなるのかも知れません。感謝しております。ありがとうございました。

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